シワの段階やタイプに合わせたケア方法とやりがちなNGケア集

肌のトラブル解決
執筆者

医療・美容業界で10年以上40代男性のアンチエイジングに携わってきた経験を活かし、様々な情報をアウトプットしていきます。

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はじめに

シワは、年齢とともに肌の老化が起き、肌の弾力を支えている真皮にある「コラーゲン」や「エラスチン」が減少して、肌の弾力が低下することでできるものです。

若いときは肌に弾力があるため、一時的にできたシワはすぐに戻りますが、年齢を重ねるとそうはいきません。年齢を重ねるほど、シワ対策に有効な成分を含んだアンチエイジング系の化粧品を使用し、対策を行う必要があります。

シワはなぜできるか

シワはなぜできるか

加齢や紫外線のほかにも、ムリなダイエットや睡眠不足、タバコやストレスなどでもシワかできやすい肌を作ってしまいます。

日常のクセによってもシワに繋がります。イライラして眉間にシワを寄せたり、口をへの字にしたりすることで、それがシワとなります。口角も常に微笑み、角度を意識してください。

目を開けるときに額の筋肉を使ったり、眉を上下させたりするクセがある人は、額のシワに要注意です。

シワができる過程

シワは乾燥によってできると思われがちですが、実際には真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することが主な原因です。シワは次のような過程でできていきます。

1.小ジワ

第一段階は「ちりめんジワ(小ジワ)」。浅く細かいシワで、乾燥すると目立ちます。ただ、肌がうるおうと回復する軽いものです。

2.表情ジワ

次は、顔の動きに合わせてできる表情ジワ。若い肌なら表情が戻れば見えなくなるのですが、年齢を重ねるにしたがってなり、元に戻らなくなります。

3.真皮ジワ

そして最後に、首~皮のコラーゲン線維が変性したり断裂したりしますと、深いシワが刻まれていきます。

正しくケアを行う

コラーゲンは肌の弾力をつかさどっているもので、年齢とともにだんだん弾力を失い、量自体も減ってしまいます。そのため、今までは戻っていたシワが、元に戻らなくなってしまうことに。

さらにコラーゲンの減少とともに真皮が薄くなり、シワができやすい体になります。こうして刻まれた深いシワは、セルフケアでは消せません。食事からコラーゲンをとっても、そのまま肌のコラーゲンにはなりませんので、予防には不十分といえます。

首の皮のシワができるのを遅らせるためには、正しいケアが必要になってくるのです。

目元動きが激しく、皮膚が薄くて弱いためにシワができやすい箇所です。また、乾燥によるシワも生じやすいです。
額・眉間頭皮がたるむと額のシワも深くなります。目を上げる癖がある人や、髪が長い人は髪を上げる際に頭皮を引っぱる癖をなくすようにしましょう。眉間は考え寧、悩み事などがあるとシワができやすい傾向にあります。
口元たばこを吸う人や歯周病などで歯肉がやせた人は、口元に細かいシワが入りやすい傾向にあります。なお、口の両側にできる「法令線」はたるみの一種です。

シワ対策に有効なスキンケア成分の一例

真皮のシワにはアンチエイジング化粧品を

真皮のシワは、今まで元に戻っていた表情ジワが元に戻りにくくなっていき、徐々に深く刻まれたもの。原因は、真皮にあるコラーゲン線維などが弾力を失うためです。このようなコラーゲン線維の変性には、加齢だけでなく、紫外線も大きな影響を及ぼしています。

対策法としては、コラーゲンの量を増やす作用のあるレチノールやビタミンC誘導体などを配合した化粧品を取り入れるといいでしょう。これらの化粧品は、シワはもちろんたるみなどにも効果的ですので、一本もっておくと重宝します。

効果が期待できる成分
  1. プラセンタ
  2. コラーゲン
  3. セラミド
  4. レチノール
  5. グリセリン

さらに、UVカットを万全に行うことも重要。深くなってしまったシワを完全に消すのは至難の業ですので、しっかり予防しましょう。

1.プラセンタ

シワは乾燥からも起こるため、肌の保湿が必要不可欠。ブラセンタは、角質層の水分や皮脂?自然保湿因子のバランスを整える働きがあり、乾燥しにくい肌へと導きます

2.コラーゲン

化粧品に含まれるコラーゲンは真皮まで届きません。しかし、角質層にうるおいを与える保湿成分として有効です。コラーゲンを増やすには、レチノール、ナイアシン、ビタミンC誘導体、AHAなどの有効成分が入ったコスメが有効です。

なお、コラーゲンを含んだ食べ物やサプリメントがたくさんありますが、残念ながら、□から入れたコラーゲンは、胃腸でアミノ酸に分解され、その時点でコラーゲンではなくなります。

またそのアミノ酸は、体内で必要に応じて新しい皮膚や筋肉など、いろいろなものにつくり替えられるのですが、再びコラーゲンの形に戻って肌に定着するとは限りません。つまり、直接肌のはたらきにはなりません。

3.セラミド

角質層のうるおい成分であるセラミド。年齢とともに減ってゆき、減少すると乾燥の原因になります。セラミドを補うことで、乾燥を防ぎ、小ジワのできにくい肌へと導きます

4.レチノール

傷んだ細胞を正常に導くビタミンAの一種。脂溶性のビタミンなので、肌へ浸透しやすく、肌の弾力を支えるコラーゲン合成を促進してくれます。一般的に目元のシワ対策クリームなどに使用されることが多いです

5.グリセリン

アルコールの一種。高い吸収性から水分を取り込み、保湿作用をもたらしたり、肌に柔軟性を与えたりします

たるみ対策も同時に行う

たるみは、シワと同様、老化や紫外線の影響などで、肌の弾力を保つ真皮の構造が崩れ、弾力が低下することで起こります。

また、表情筋の衰えによって肌を支えきれずに、たるみが発生してしまうケースもあります。

基本的にはシワ対策と同様のため、たるみについても抑えておきましょう。たるみが目立つ部位は、次の通りです。

たるみが目立つ部位
    • 皮膚を支えているコラーゲンが減少するために頬のたるみが生じる。
  • ほうれい線
    • シワの一つとして考えられますが、大きな原因は、頬の厚い脂肪を筋肉が支えきれなくなること。そして頬のたるみによって毛穴がつながって見えること。
  • 二重アゴ
    • 頬からアゴにかけての脂肪がたるみ、皮膚が支えられなくなってできる。リンパの流れの滞りが原因になることもある。
  • 涙袋
    • 目元の皮膚は元々薄く、涙袋は、その皮膚が目のまわりの脂肪を支えきれなくなってたるむことで起きる。

ちりめんジワには保湿成分が効果的

浅く薄いシワは乾燥が原因

目元によくある浅く薄いシワ。この原因は、乾燥です。これは大人だけでなく、子どもにもよく見られます。

解決策としては、朝晩のスキンケアでしっかりと保湿をすること。セラミド配合の保湿美容液などで角層に水分を与えつつ、クリームなどで油分もプラスしておきましょう。

また、このちりめんジワを放っておきますと、真皮のシワに進行すると思われがちですが、これらはまったくの別物です。子どもにもよく見られるちりめんジワは、放っておいても真皮のシワに進行しないです。

あくまで、ちりめんジワの原因は乾燥のため、もし保湿をしっかり行っても解消されない場合は、すでに表情ジワや真皮のシワに進行していると考えられます。その場合お手入れをアンチエイジングケアにシフトしなければなりません。

肌をまること活性化させるマッサージで予防・改善

ターンオーバーの促進や肌細胞を活性化することは、コラーゲンやエラスチンを増加させます。肌の代謝を促進するために定期的にエステサロンでフェイシャルマッサージを受けるのも対策の一つです。

肌全体の代謝を上げることが予防につながる

まず角層が乾燥していて硬いと、シワはより目立つという特徴があります。そこで、しっかり保湿を行い、角層をやわらかい状態に保っておくのがポイントの一つです。

さらに、ちりめんジワにしろ、表情ジワや真皮のシワにしろ、できてしまう要因に代謝の悪さがからんでいます。

代謝を上げるには、マッサージが一番有効です。なぜかといえば、肌全体の血液循環や、線維芽細胞の代謝や、皮膚をつくる表皮細胞などをまとめて活性化できるため、総合的なアンチエイジング効果が期待できるのです。

ただし、首の皮のシワにまで進行してしまうと、改善はなかなか難しくなりますので、早め早めにケアしていくことが何より重要です。

強いマッサージは逆効果

シワのできにくい肌にするために、マッサージで肌代謝を上げるのも効果的です。でも、肌を引っ張ったり、強くこすったりしては、逆にシワを作ってしまうので注意です。

美顔器でのケアもおすすめ

自己流のマッサージでは不安という人には、美顔器でのケアがおすすめです。最近では、自宅で使える美顔器が数多く発売されています。超音波の美顔器は、微振動が肌の奥にまで届き、真皮を活性化させる効果がありますので、シワやたるみケアなどに取り入れるといいでしょう。

コラーゲンを増やす化粧品でシワの本格化を予防

コラーゲンを増やす化粧品

首のシワは老化のせいだけではない

首の横ジワを気にするあまり、首にクリームなどをたっぷり塗る人もいますが、実はあまり意味がありません。

首のシワが目立つのは、もともとの骨格による問題が大きいからです。頸椎という首の骨や、それに沿って並ぶ軟骨などが皮膚の下にあり、その凹凸によってシワができやすいのです。またマッサージなどで引っぱりますと、よけいにシワができるので注意しましょう。

紫外線防止も大切

また、シワは紫外線によってもでき、とくに肌深部まで到達するUVAの影響を受けます。朝のスキンケアで乳液やクリームを塗ったあと、外出前であれば日焼け止めを塗るようにしましょう。

効果的な食べ合わせでシワに強いハリのある肌を作る

効果的な食べ合わせでシワに強いハリのある肌を作る

抗酸化物質をとるのがシワ予防の秘策

シワ予防には、肌老化の原因となる活性酸素を除去する「杭酸化物質」をとりましょう。

皮膚の中には、ウロカニン酸やグルタチオンなどの抗酸化物質があり、紫外線が生み出す活性酸素を除去しています。しかし、それらは年齢とともに減るため、食べ物から抗酸化力を補うことが必要です。

ビタミンA.C.Eは、とくに抗酸化力にすぐれた栄養素です。ビタミンA.C.Eは、まとめて接種することによって抗酸化作用の相乗効果が期待できます。

シワ肌のやりがちNGケア

シワ肌のやりがちNGケア

シワ対策用クリームをたっぷり塗る

クリームの油分が入ることで肌が膨らみ、たしかにシワは目立たなくなります。ですがクリームは古い角質を貼りつけてしまうため、角質層が余計厚くなり、シワも深くなっていきます。

実際目まわりの肌に触れますと、皮膚が薄いはずなのに、硬くゴワゴワしていませんか?それだけでなく、目まわりや口まわりは汗腺や皮脂腺が少ないですから、一度取り込まれたクリームや美容液が排泄されにくいのです。

これがどんどん溜まっていき、シワだけでなく重くたるんで下がってきます。クリームを付ける場合は適量を守ってください。

シワのある部分だけあまり洗わない

たしかに目まわりの皮膚は、他の皮膚に比べて3分の1の薄さだと言われています。強くこすったり、刺激の強い洗顔料を使ったりすると傷めてしまう可能性が高いでしょう。

とは言っても、目のまわりというのは油分を含んだメイクをたっぷりのせているもの。この汚れをしっかり落とさないと、角質が厚くなっていくだけでなく、くすんだり炎症を起こしたりしてしまいます。

やさしく洗うことはもちろん正解ですが、角質や汚れはしっかり落とす洗い方をしてください。

手術でシワを改善するという手も

美容整形でシワは取れても、仕上がりに満足できるか否かは人それぞれ

シワを取るには、光治療やヒアルロン酸の注射やボトックスなどの方法があり、これらは美容整形のカテゴリーです。

美容整形の中でもそこまで大掛かりなものではありませんが、光治療にはそれなりの痛みもあり、日焼け止めを塗るなどのアフターケアが求められますし、注射にも痛みや出血がともないます。

いずれにしろ、効果の出方は個人差が大きく、仕上がりに満足できるか否かも人それぞれです。そうした事情を理解する必要があります。

レーザーや光治療

レーザーや光治療は、肌に光を当てることで、真皮でコラーゲンを生み出す線維芽細胞を活性化させ、ハリを取り戻させるものです。

1回3~6万円程度(クリニックによって異なる)ですが、3~5回程度(施術の内容によって異なる)は繰り返さないと、目に見える効果は感じにくいものです。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は、シワにヒアルロン酸を注入し、くぼみを盛り上げて見せるもの。これは一回5~6万円程度(クリニックによって異なる)ですが、効果は3~6か月ほど持続します。主にほうれい線などのくぼみに適しています。

ボトックス注射

ボトックスは、筋肉を動かす神経を麻痺させてシワが寄らないようにするもの。額や目尻などのシワには適しますが、口元など適さない部位もあります。

1回3~6万円程度(クリニックによって異なる)ですが、効果が現れるまでに3~7日程度かかり、効果は2~3か月ほど持続します。

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